SNS市場に対してこんな予測がされている。
矢野経済研究所は、SNS事業者約130社に対して6月から8月にかけて市場調査を行った。国内SNS市場規模は、2006年度は89億7千万円(前年度 比654.7%)、2007年度は276億2千万円(前年度比307.7%)と大きく成長。この拡大傾向は今後も続き、2008年度は413億8千万円 (前年度比149.8%)に達し、伸張率は鈍化するものの、2009年度には544億4千万円(前年度比131.5%)に達すると予測している。
国内のSNSはモバイルを中心にかなりドメスティックな進化をしている。
だけど、それは決して本来の意味であるソーシャルネットワーキングとしての進化ではないと思う。
コミュニケーション機能メインというよりも、ゲームやニュースのようなコンテンツに重きが置かれ、ポータルサイトへと近づいていっていると思う。
自論だけど、ほとんどの日本人はネット上のコミュニケーションにそこまで重要性を感じていないし、求めてもいない。
事実、mixiユーザーの多くは日記を「友達まで公開」にするなど、SNS内に自分たちだけのグループを形成し、その中でのみコミュニケーションを取る。
つまりmixiというインフラを利用しているだけで、普段のリアルコミュニケーションがそのままネットコミュニケーションに置き換わっただけ。
いいことなのか悪いことなのかは一概には言えないけど、日本人は保守的でどうも外部接続を好まないように見える。
facebookやMySpace、friendfeed、LinkedInのような海外のSNSが日本ではなかなか流行らないのも頷ける。
それはここ数年、犯罪がらみのネットの悪い部分が目立っていたからかもしれないが、SNSの良い点にも本当はもっと目を向けるべきだし、そもそもインターネットによって世界中の人と簡単にコンタクトが取れるようになっていることをもう少しポジティブに捉えるべきだと思う。
今の国内SNSの進化の仕方はそういったネットコミュニケーションの利点、楽しさを伝えていないと思う。
それはきっと僕を含めた今のインターネット市場で働く人たちの責任だね。
まぁ、話は引用したニュースに戻るけど、実際500億円突破はすると思う。
ただ、それは国内SNSを使うユーザーがまだ増え続けるから比例して広告収入等が増えるというのも理由の一つではあるけど、本当の理由としては、いよいよ多くの大手クライアントいわゆるナショナルクライアントが参入してくるからだろう。
まだまだ広告出稿は少ないからね。
正直SNSとしての成長性は今の日本にはあまり感じられないかな。
国内のSNSはさらに「日本的SNS」になり、まさしくパラダイス鎖国日本を象徴するサービスとなっていく気がする。
僕としては、国内のSNSを本来のSNSとして使ってる人には、他の海外の色んなサービスに目を向けて、本来のSNSを知って欲しいと思っているんだけどな。
SNSの性質上、コミュニケーションを取らないと何も意味が無いから、その楽しさを伝えていくのがとっても難しいんだけど。
要は、一気に数人が同時に始めないとなかなか面白さがわからないってこと。
この国内の鎖国感は破っていかないとねー。
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