博報堂が雑誌価値発見調査(?)というリリースをしています。
http://www.hakuhodody-media.co.jp/newsrelease/2008/HDYnews081112.pdf
すごく微妙なキャッチコピーを載せていますね・・・
「雑誌とは「愛(LOVE)メディア」である」
リリースにはこう書かれています。
調査の結果、生活者にとって雑誌メディアは編集ページだけでなく広告ページも情報価値があるメディアであると捉えられていることが分かりました。そして高い広告価値と共に読者の感性を育て、読者に愛される雑誌メディアを「愛(LOVE)メディア」と名付けました。
なるほど・・・
でも、媒体によって消費者に対する広告の見せ方は違うのに、単純に他媒体と比較していいのかな・・・
情報量は確かに多いけれど、広告の出方も問題で、雑誌はペラペラめくって読むものであって、通常の記事と同じように広告を見ることも影響してるんじゃないでしょうか(新聞は2位だし)
例えばインターネットの場合だと、広告はスペース的にとても情報量の少ないものになるし、クリックした先で初めて詳細が見れ、ファーストインプレッションの部分では、雑誌と比較して情報量では負けてしまう。
ただそれはあくまで、バナーなどの純広告に限った話で、タイアップコンテンツとして埋め込まれている記事広告は雑誌広告に負けないぐらいの情報量は持てるし、雑誌と違い動的に見せることもできている。
しかも属性が取れていれば、雑誌のような「なんとなくセグメント」ではなく、的確なセグメンテーションをした上でのターゲティング広告も可能だ。
・・・って一応つっこんでみますが、インターネット広告の真価、有益性が発揮されるのはまだまだこれからだし、このリリースの思惑は何となく理解してて。
雑誌広告が急速に落ち込んでる今、雑誌に書かれている記事(コンテンツ)と同じように、消費者にとって意味のある、情報量のある広告を載せていきましょう!消費者はそれを望んでるし、受け入れてくれる!
というようなクライアントに対する働きかけ(メッセージ)なのでしょう。
別に働きかけるのはいい。それは大事なことだから。
でも、これに関しては内容が薄すぎるし、つっこみどころが満載かなと思う。
さらに、リリースに載せている愛(LOVE)メディアとしての4つの定義↓
① 最も自分の気持ちを汲み取ってくれる。
② 最も自分の感性を磨いてくれる。
③ 最も密度の高い情報を提供してくれる。
④ 行動する「きっかけ」をつくってくれる。
何だこれ?
どのメディアだって上に書かれている定義はあって然るべきじゃないの?
雑誌に限ったことじゃないでしょ。
この定義自体は素晴らしいし、常に考慮してメディア企画に取り組みたいとは思う。
ついつい長くなってしまった。
今回のこのリリースは何となく裏の狙いや稚拙さが見えてしまったので、色々と書いてしまいました。
僕は雑誌広告自体はもっと変わっていくべきだと思ってます。
特に許せなくて変えていきたいのが、ラスト20ページぐらいずっと広告になってるとこ。
もう読者だってとっくに気づいてて読み飛ばしてるでしょ。
広告としても、クライアントにとっても、読者にとっても決していい載せ方ではない。
編集ページ・広告ページ全てひっくるめて「雑誌」という捉え方をして、読者にとって見やすい、意味のある形で両面を見せていく雑誌を作っていかなければならないと思う。
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